- Shushi Doi
3回生の設計演習-その2
昨日は3回生の設計演習の第2課題の講評会でした。
今回の課題は、斜面地に立つ幼稚園。幼稚園の設計基準に準拠しなければならないことや斜面地をどのように使うかが問われる等、学生たちにとっては今まで一番難しい課題だったかと思う。


難易度が高かったせいか、うまくいった人といかなかった人の差が激しかったなというのが全体的な感想。改めて今回の優秀案の共通点を考えてみると、室と室の連結関係を魅力的にデザインした提案が評価されたように思う。単なる「廊下」を作るのではなく、経路空間や余白の部分に子どもたちの多様なアクティビティが読み取れたかどうかが評価の分かれ目だったと言えるだろう。
全体的な課題としては、
・スタディ模型を作るなど設計の精度を高めること
・図面や模型の表現方法の幅を広げること
あたりか。このあたりは後期に克服できるように頑張ってもらいたい。
今回の2課題を頑張った学生は非常に大きく成長してくれた。彼らの成長を見るのも教員としては楽しいところだった。仮に優秀案に選ばれなかったとしても、頑張った成果はこれから先の課題や卒業設計に生きてくるので、腐らずに頑張ってほしい!
その一方で、提出さえすれば良いという学生が相当数いたことは残念でならない。彼らに対する教育的なアプローチの仕方も私の課題と言える。
今回はじめて設計演習を指導させてもらったが、最終的な成果物だけで評価してはいけないと改めて感じた。いきなり良い提案が出てくるわけではないので、スタディやディスカッションを繰り返しながら設計をまとめていった提案が結果として高く評価されているように思う。
また、私自身も彼らとのディスカッションの中で、新しい発見があって楽しい時間だった。
とりあえず、今の3回生の担当はこれで最後なので、彼らの今後の成長を期待しつつ今後を見守りたいと思う。